所得税と住民税

給与所得者が給与額に応じて支払う税が所得税と住民税です。
給与所得と関係ない税には、消費税、酒税など、さらには山林所得や株式での所得などの分離課税などがあります。


所得税と住民税の違い

大きく異なるのは納める先です。所得税は国税で国に納めます。一方住民税は地方税で地方自治体に納めます。

また対象年度、納税時期も異なります。所得税はその年の所得に応じて課税されるのに対し、住民税は前年の所得に応じて課税されます。
例えば、2015年の所得税は2015年の1月から12月の所得で決まります。最終確定は確定申告後(2016年3月)ですが、給与の場合は源泉徴収と年末調整で2015年末に精算してます。
一方2015年の住民税は2014年の1月から12月の所得で決まります。支払いは2015年の6月以降4期に分けて支払います。

そのほか税率、控除額なども異なります。


税額計算の概要

上記の通り所得税と住民税の違いはありますが、計算の基本は同じです。所得から控除額を引いた課税所得に税率を適用して税額を計算します。

所得
控除額
課税所得

課税所得に応じた税率を適用して税額を計算

算出税額
税額控除
所得税

年末調整とは

会社員の場合、源泉徴収が給与から引かれるのが一般的ですが、源泉徴収とは所得税の前払いのようなものです。所得税は年度末には算出できるので、源泉徴収と実際に年度末に計算した所得税の差分を調整するのが年末調整です。


パート収入で意識する壁

103万円の壁

所得が103万円の場合、給与所得控除が65万円、基礎控除が38万円なので課税所得が0円(103-65-38=0)、つまり所得税がかかりません。
103万円の壁とは、これを超えると所得税が発生するという所得金額です。

130万円の壁

扶養の範囲を超えるので、社会保険料・国民年金が免除されなくなります。

141万円の壁

夫が配偶者特別控除を受けることができなくなります。

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